遺産分割協議書で相続財産の決着をさせる
遺産分割協議書を作成し遺産分割協議が整うことで、相続人の共有物状況だった財産が、相続人一人ひとりの個人所有物になります。
亡くなった人が遺言書を残していればそれに従って財産分けが進みます。
遺言書が無かった場合には、また遺言書はあってもそこに記載のない財産がある場合には、相続人全員が相談して、誰が何を相続するかを決めていくことになります。その話し合うことを「遺産分割協議」といいます。作成される書類が遺産分割協議書です。
「不動産は妻が相続する。株券は長男が相続する。絵画は次男が相続する。」と決めて、後々もめないように書面にしっかりと記して印鑑をおします。
亡くなった人の財産は、その人が亡くなった瞬間に相続人全員の共有となります。共有とは、所有権などについて複数の人によって所有されていることです。
父親が不動産を単独所有していました。不動産の登記簿には所有者父親として登記されています。
この父親が亡くなりました。この父親の相続人は3人いました。この父親がなくなった瞬間にこの不動産の所有者は相続人3人の共有になります。つまり3人により共同して所有されているとになるのです。確かに不動産の登記簿上の所有者は父親の名前のままです。しかし法律の上では3人が共有していると考えるのです。
そして不動産に限らず、株券とか絵画とかパソコンとか机とか家具とか、父親が所有していた様々な財産が、父親が亡くなった瞬間に共有になります。
そのままでよければそのまま共有の状況が続きます。何十年も前に亡くなった人の不動産が、遺産分割もされず名義もそのままで放置されていることもあります。不便ですがべつにかまいません。でも処分したり、建物を建てようとすると極めて面倒なことになります。
普通ならば、将来面倒なことにならないようにと「遺産分割協議」がなされます。これによりすべて共有だったものを相続人一人づつの単独所有にかえるように話し合いをします。
遺産分割協議書に「不動産は妻が相続する。株券は長男が相続する。絵画は次男が相続する。」と書かれたならば、「不動産については3人の共有だったけれどこれは妻の単独所有にします。株券も3人の共有だったけれど長男の単独名義にします。絵画は…」という意味なのです。これが「遺産分割協議書」であり相続人の協議内容を記載した文書です。
遺産分割協議が整うと、相続人3人の共有物であった財産が、相続人一人ひとりの個人所有物になり、個人の所有物として、各人が思い通りの処分をする事がでるようになります。
遺産分割協議書には決まった書式はありません。
ただし、遺産分割協議は相続人全員で行わなければ効力がありません。「一人抜けていた」ではだめなのです。
全員が一堂に会する必要はありません。電話等で内容に納得してもらい、遺産分割協議を一通だけ作成して、郵送等で順送りに署名押印することでもかまいません。
署名でなく記名(ワープロ文字)でもかまいませんが、後々のトラブルを回避するためには自書での署名がいいのは当然です。また不動産の登記手続きや銀行での手続きのためには実印が必要です。
ですので自書での署名と、実印での押印と、確認と登記等のための印鑑証明の添付が通常なら必須になります。
全財産について一通の遺産分割協議書にまとめることも多いのですが、一部の財産だけの遺産分割協議書でもその財産については有効です。
例えば不動産登記手続きのためにはその不動産だけの遺産分割協議書をつくることはよく行われています。特に司法書士が不動産登記のための分割協議書をつくるときはそのようなことが多いようです。
なお、相続人の中に未成年者がいる場合は、家庭裁判所で特別代理人の選任を受ける必要があります。例えば父親の遺産を分割するときに、母親は未成年の子の代理人として遺産分割協議に参加することはできません。母親と子は遺産分割協議において利害が対立しますので、特別代理人というお目付け役が必要になるのです。
話し合いでの遺産分割協議がうまくいかないときは、家庭裁判所に遺産分割の請求をすることができます。「調停分割」あるいは「審判分割」により分割がされることになります。
遺言書が無かった場合には、また遺言書はあってもそこに記載のない財産がある場合には、相続人全員が相談して、誰が何を相続するかを決めていくことになります。その話し合うことを「遺産分割協議」といいます。作成される書類が遺産分割協議書です。
「不動産は妻が相続する。株券は長男が相続する。絵画は次男が相続する。」と決めて、後々もめないように書面にしっかりと記して印鑑をおします。
亡くなった人の財産は、その人が亡くなった瞬間に相続人全員の共有となります。共有とは、所有権などについて複数の人によって所有されていることです。
民法第898条 相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。
父親が不動産を単独所有していました。不動産の登記簿には所有者父親として登記されています。
この父親が亡くなりました。この父親の相続人は3人いました。この父親がなくなった瞬間にこの不動産の所有者は相続人3人の共有になります。つまり3人により共同して所有されているとになるのです。確かに不動産の登記簿上の所有者は父親の名前のままです。しかし法律の上では3人が共有していると考えるのです。
そして不動産に限らず、株券とか絵画とかパソコンとか机とか家具とか、父親が所有していた様々な財産が、父親が亡くなった瞬間に共有になります。
そのままでよければそのまま共有の状況が続きます。何十年も前に亡くなった人の不動産が、遺産分割もされず名義もそのままで放置されていることもあります。不便ですがべつにかまいません。でも処分したり、建物を建てようとすると極めて面倒なことになります。
普通ならば、将来面倒なことにならないようにと「遺産分割協議」がなされます。これによりすべて共有だったものを相続人一人づつの単独所有にかえるように話し合いをします。
遺産分割協議書に「不動産は妻が相続する。株券は長男が相続する。絵画は次男が相続する。」と書かれたならば、「不動産については3人の共有だったけれどこれは妻の単独所有にします。株券も3人の共有だったけれど長男の単独名義にします。絵画は…」という意味なのです。これが「遺産分割協議書」であり相続人の協議内容を記載した文書です。
遺産分割協議が整うと、相続人3人の共有物であった財産が、相続人一人ひとりの個人所有物になり、個人の所有物として、各人が思い通りの処分をする事がでるようになります。
遺産分割協議書には決まった書式はありません。
ただし、遺産分割協議は相続人全員で行わなければ効力がありません。「一人抜けていた」ではだめなのです。
全員が一堂に会する必要はありません。電話等で内容に納得してもらい、遺産分割協議を一通だけ作成して、郵送等で順送りに署名押印することでもかまいません。
署名でなく記名(ワープロ文字)でもかまいませんが、後々のトラブルを回避するためには自書での署名がいいのは当然です。また不動産の登記手続きや銀行での手続きのためには実印が必要です。
ですので自書での署名と、実印での押印と、確認と登記等のための印鑑証明の添付が通常なら必須になります。
全財産について一通の遺産分割協議書にまとめることも多いのですが、一部の財産だけの遺産分割協議書でもその財産については有効です。
例えば不動産登記手続きのためにはその不動産だけの遺産分割協議書をつくることはよく行われています。特に司法書士が不動産登記のための分割協議書をつくるときはそのようなことが多いようです。
なお、相続人の中に未成年者がいる場合は、家庭裁判所で特別代理人の選任を受ける必要があります。例えば父親の遺産を分割するときに、母親は未成年の子の代理人として遺産分割協議に参加することはできません。母親と子は遺産分割協議において利害が対立しますので、特別代理人というお目付け役が必要になるのです。
「遺産分割協議書」の例
遺産分割協議書
平成○○年○月○○日 昭和太郎(東京都○区○町○丁目○号)の死亡により開始した相続につき共同相続人である昭和一子と昭和一夫は次のとおり遺産分割の協議をした。
一.相続人昭和一子は次の不動産を取得する。
1.所在 ○区○町○丁目
地番 ○番○
地目 宅地
地積 ○○.○○平方メートル
2.所在 ○区○町○丁目○番地○
家屋番号 ○番○
構造 木造瓦葺2階建
床面積 1階 ○○.○○平方メートル
2階 ○○.○○平方メートル
二 相続人昭和一夫は次の預金を取得する。
1.株式会社○○銀行○○支店の被相続人名義の預金
普通預金 金○○○円
2.株式会社○○銀行○○支店の被相続人名義の預金
定期預金 金○○○円
上記のとおり協議が成立したので、その成立を証するため本書2通を作成し、署名、押印の上それぞれ1通を所持する。
平成○○年○○月○○日
東京都○区○町○丁目○番○
相続人 昭和一子 印
東京都○○区○○町○○丁目○○番○○
相続人 昭和一夫 印
話し合いでの遺産分割協議がうまくいかないときは、家庭裁判所に遺産分割の請求をすることができます。「調停分割」あるいは「審判分割」により分割がされることになります。