相続放棄

相続放棄で被相続人の借金から自らを守る。

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相続財産にはマイナスもあるから相続放棄

借金が多ければ、相続放棄も考える。

相続財産はプラスの財産ばかりではありません。マイナスの財産もあります。不動産や預金等はもちろんプラスの財産ですが、支払い義務だけがある財産があります。借金やローンです。これをマイナスの財産と呼びましょう。

プラスの財産が1000万円でマイナスの財産が100万円ならいいでしょう。1000万円のプラスの財産を引き継いでから、そのなかから100万円の借金その他のマイナスの財産を返済すればいいのです。

しかし逆もあります。プラスの財産が100万円でしたが、マイナスの財産が1000円ならどうしますか。

プラスの財産のみを相続してマイナスの財産は相続しないということはできません。相続するのならば両方です。相続しないのならば両方とも相続しません。(なお、例外として限定承認があります。)

プラスの財産を相続するのならば、マイナスの財産も背負い込むことになります。

相続するか相続しないかは自分で決めます。

プラスマイナス両方の財産が相続の対象になるとこと分かった上で、相続するか相続しないかを決めないといけません。

相続をしないことを「相続を放棄する」といいます。

民法第915条 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる。

民法第938条 相続の放棄をしようとする者は、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。
第939条 相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。



マイナスの財産である借金もれっきとした相続財産ですから、被相続人の死亡によって、相続人はその債務を承継するのが原則です。しかし、多額の借金を背負った相続人がその返済に苦しむことはありません。「相続放棄」をすればいいのです。

プラスの財産も相続できませんが、マイナスの財産とも縁がなくなります。

相続放棄とは、文字どおり相続人でなくなることです。注意しないといけないのはなにもせずにズルズルしていると、相続放棄をすることはできなくなり、相続したことになります。

相続放棄をするかしないかは相続人ごとにそれぞれが決めることができます。

相続放棄をする相続人は、3か月以内に亡くなった人が住んでいた場所の家庭裁判所で手続きをする必要があります。

この期間を「熟慮期間」といいます。亡くなった人には本当に借金があるのかないのかをこの間に調べて、相続するか放棄するかを決めないといけません。

また、財産や借金の状態がよくわからずにとても3か月間では決められないようなときは家庭裁判所に申し立てれば、この期間を延長してもらうこともできます。

相続放棄してもなくならないものがあります

亡くなった人が受取るべき財産は相続財産ですから受取ることはできなくなります。

生命保険契約で、被相続人が受け取りに何なっているものは相続財産ですから受取ることはできなくなります。しかし多くの場合では死亡保険金受取人は「山田花子」等として指定されていた場合について山田花子が相続放棄してもその保険金は受取ることができます。

それは保険契約において、誰々が死んだ場合には保険金幾らを山田花子に支払う、という契約に基づいて支払われるものです。契約に基づいて支払われる金銭であり相続財産ではないから、相続放棄により相続人で亡くなったとしても受取ることができるのです。

また遺族年金や弔慰金、退職金についてはケースバイケースですが、同様の判断がされます。遺族に支払うことが決まっているもの、いわば遺族の権利であれば自分の権利として請求できます。亡くなった人の権利であれば、相続放棄により請求できなくなります。


「相続放棄」とは期間内に家庭裁判所で相続放棄の手続きをした場合です。

次のような場合も一般的には「相続を放棄した」といわれていますが、法律上の相続放棄ではありませんので、亡くなった人の借金を請求される可能性があります。

1.遺産分割協議に参加して、「私は何も要らない」といって、自分が何も相続しない内容の遺産分割協議書に印鑑をおした場合。これは相続人の立場で、自分はなにも相続をしないことを認めただけです。法律上の相続放棄ではありません。

2.相続の手続き上で、相続人が多くて、全員が遺産分割協議に参加できないような場合によく使われるものですが、「相続分皆無証明書」「相続分のないことの証明書」「特別受益証明書」とか言われるものです。

「私は、平成○○年○月○日被相続人の死亡による相続につき、被相続人からすでに相続分相当の財産の贈与を受けており、相続する相続分のないことを証明します」といった文面の書類です。

実際に贈与をされていなくとも登記のために便宜上利用されていることがあります。この書面を添付して不動産の相続登記がなされていました。この書類に印鑑を押したとしても、それは法律上の相続放棄ではありません。
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