遺言を用意しないと大変なことに
遺言を用意しないと大変なことに
子がいない場合には注意しないといけません。子と両親がいない場合には配偶者だけではなく、亡くなった夫の兄弟姉妹までもが法定相続人になります。
夫名義の自宅に夫婦で住んでいて、夫の親は亡くなっており、夫に兄弟が4人いるとしましょう。自宅の名義は夫といっても、実際には二人で築いてきた財産なのでしよう。
配偶者がいてもその子がいなければ、相続人は「配偶者と兄弟」になりまります。この場合の法定相続人は妻と夫の兄弟4人の合計5人になります。遺言が無ければ夫の相続財産分けのためには、この5人で遺産分割協議をしないといけません。
遺産分割協議書に自宅の土地建物は妻が相続すると書いて、そこに5人がハンコを押して、5人が印鑑証明をつけなければ、自宅の土地建物を妻名義に変更することができないのです。夫の兄弟のうち一人でも「いやだね」といわれてしまうと名義変更できなくなるのです。
住宅ローンをかかえ夫婦で努力して気づいてきた財産です。そうであっても自分の名義にすることができないのです。
法定相続分は妻が4分の3で、兄弟姉妹が4人合わせて4分の1です。兄弟一人当たりで見ればわずか16分の1です。それでもその兄弟のハンコと印鑑証明が必要なのです。
ハンコを押さない兄弟は言うかもしれません。「自宅は4000万円ぐらいだよね。兄弟4人分の法定相続分は4分の1だから1000万円。僕の分だけで16分の1だから250万円。これを用意してくれたならハンコ押すよ。」
払いたくないと思って家庭裁判所で調停をしてもらっても、家庭裁判所は法定相続分を基準に考えますから似たような結論です。夫の財産を維持することにつき寄与分が認められ妻の相続分が幾分増えるかもしれませんが、ほんのわずかです。
自宅を自分の名義にするためには、老後資金のための銀行預金を取り崩さなくてはいけません…。
それでもお金があってお金で解決できればよい方かもしれません。お金がなければ自宅を売却しないといけないこともあるでしょう。また兄弟がみな亡くなっていると、兄弟の子、つまりあったこともない数多くの甥姪たちになります。どこに住んでいるのかさえ分かりません…。
また兄弟の相続分については遺言書があれば全面的に排除できます。遺留分といって、遺言があってももめることがあるのですが、兄弟姉妹についてはこの遺留分はないのです。だから有効な遺言さえあればそのまま確実に財産分けが決まります。
子がいない夫婦の場合には、お互いに遺言書を書いておくことが大切です。というよりも、無理やりであっても相手に書かせることが大切です。すぐに書かせましょう、書きましょう。
夫が書かせるべき遺言書は「相続財産はすべて妻に相続させる」であり、妻が書くべき遺言書は「相続財産はすべて夫に相続させる」です。子がいない夫婦では遺言は必須です。
さあ言いましょう。「遺言書を書いてください。全財産は私のものです。」
二人で苦労して気づいてきた財産です。それは当然のことです。ちゃんと説明しましょう。
夫は言うでしょう。「分かった」と。
夫名義の自宅に夫婦で住んでいて、夫の親は亡くなっており、夫に兄弟が4人いるとしましょう。自宅の名義は夫といっても、実際には二人で築いてきた財産なのでしよう。
配偶者がいてもその子がいなければ、相続人は「配偶者と兄弟」になりまります。この場合の法定相続人は妻と夫の兄弟4人の合計5人になります。遺言が無ければ夫の相続財産分けのためには、この5人で遺産分割協議をしないといけません。
遺産分割協議書に自宅の土地建物は妻が相続すると書いて、そこに5人がハンコを押して、5人が印鑑証明をつけなければ、自宅の土地建物を妻名義に変更することができないのです。夫の兄弟のうち一人でも「いやだね」といわれてしまうと名義変更できなくなるのです。
住宅ローンをかかえ夫婦で努力して気づいてきた財産です。そうであっても自分の名義にすることができないのです。
法定相続分は妻が4分の3で、兄弟姉妹が4人合わせて4分の1です。兄弟一人当たりで見ればわずか16分の1です。それでもその兄弟のハンコと印鑑証明が必要なのです。
ハンコを押さない兄弟は言うかもしれません。「自宅は4000万円ぐらいだよね。兄弟4人分の法定相続分は4分の1だから1000万円。僕の分だけで16分の1だから250万円。これを用意してくれたならハンコ押すよ。」
払いたくないと思って家庭裁判所で調停をしてもらっても、家庭裁判所は法定相続分を基準に考えますから似たような結論です。夫の財産を維持することにつき寄与分が認められ妻の相続分が幾分増えるかもしれませんが、ほんのわずかです。
自宅を自分の名義にするためには、老後資金のための銀行預金を取り崩さなくてはいけません…。
それでもお金があってお金で解決できればよい方かもしれません。お金がなければ自宅を売却しないといけないこともあるでしょう。また兄弟がみな亡くなっていると、兄弟の子、つまりあったこともない数多くの甥姪たちになります。どこに住んでいるのかさえ分かりません…。
また兄弟の相続分については遺言書があれば全面的に排除できます。遺留分といって、遺言があってももめることがあるのですが、兄弟姉妹についてはこの遺留分はないのです。だから有効な遺言さえあればそのまま確実に財産分けが決まります。
子がいない夫婦の場合には、お互いに遺言書を書いておくことが大切です。というよりも、無理やりであっても相手に書かせることが大切です。すぐに書かせましょう、書きましょう。
夫が書かせるべき遺言書は「相続財産はすべて妻に相続させる」であり、妻が書くべき遺言書は「相続財産はすべて夫に相続させる」です。子がいない夫婦では遺言は必須です。
さあ言いましょう。「遺言書を書いてください。全財産は私のものです。」
二人で苦労して気づいてきた財産です。それは当然のことです。ちゃんと説明しましょう。
夫は言うでしょう。「分かった」と。